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肥厚性瘢痕/ケロイド

人間の身体は、傷ができると創傷治癒という過程を経て自分の皮膚や他の組織の欠損を修復しますが、その反応が正常範囲を超えて起きる場合を肥厚性瘢痕やケロイドといいます。肩、胸、下方腹部、耳などにできる事が多く、しばしば痒みや痛みを伴います。色は一般的に鮮紅色で拡大傾向にある場合をケロイドと呼び、そうでない場合を肥厚性瘢痕と呼ぶことが多いのですが、定義の境目は少々曖昧です。
下方腹部は帝王切開手術の後、肩は整形外科手術の後などによく見られますが。胸は心臓や肺の手術の後以外でも虫さされの後に出現し、蝶々のような形に広がっていく場合がよく見受けられます。
ステロイドの貼り薬、トラニラスト(リザベンR)内服、ステロイドの注射などで対応します。時に難治性で、治療に困る場合もあります。

 

一言メモ

ケロイドや肥厚性瘢痕は、治療が可能と思っておられなかった方や、どの診療科を受診したらよいのかわからなかったため困りながらも放置されておられた方が多くみられます。治療により症状を改善させる事が可能ですので早めに皮膚腫瘍外科指導専門医を受診してください。(特にかゆみは治療によりよく改善します)